アフリカンスクエアーは、西アフリカのマリ共和国で、ニームの木の生成物を使ってマラリアの発生を抑制するプロジェクトを支援しています。このプロジェクトはマリの農村で実験的にニーム撒布を継続させ、マラリアの発生状況をチェックする実験プロジェクトです。マリ人の有志がマリニーム協会 Association
malien du Neem という小さな非営利団体を作り、7月から撒布をはじめていますが、現時点(9月初め)ですでに目に見えた効果が出ているそうです。日本ニーム協会からも技術的な助言をいただいています。さらに今回、このプロジェクト遂行のため、ファンドレイジングを行います。ご協力をお願いいたします。
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>Association Malienne de Neem-Asmane(Facebook)
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ドイツのTV番組で、アフリカンスクエアーが
輸入しているニームオイルの生産者が紹介されています。
興味のある方は是非ご覧ください。
https://www.dw.com/en/mali-neem-oil-for-sustainable-agriculture/av-57605141
1分10秒から4分44秒までです。
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ハマダラカの発生をニームで防ぎ、マラリアを抑えるインド原産で、様々な効能をもち「奇跡の木」とも称されているニームの木の生成物を使って、マラリアの発生を抑えようとするプロジェクトが西アフリカのマリ共和国で行われています。ニームの実や葉に含まれるアザディラクチンという成分は300種類以上の昆虫に対し、強い忌虫効果を発揮し、特に卵のふ化、幼虫の成虫化を妨げるとされます。
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マラリアは熱帯アフリカを中心に、いまだ猛威をふるっており、乳幼児、妊婦を中心に年間で70万から100万人が命を落としています。ハマダラ蚊の一部を媒介にして、刺されることでマラリア原虫が人体内に取り込まれ、血液中で増殖し発症する。マラリアを防ぐ対策はいろいろありますが、このプロジェクトは水たまりなどに発生する蚊の幼虫であるボウフラを死滅させたり、蚊の活動を弱めることで、原虫感染の媒介物を減らすことにより、感染を防ぎマラリアの発症者を減らそうとするものです。
マラリアはマリの幼児死亡原因のトップになっています。毎年7月から10月の雨季になると、マラリアが流行し多くの乳幼児や妊婦が犠牲となっています。(季節性のマラリア)
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ニームの木は20世紀初頭からフランス人の植民者によって、インドから移植され、今では西アフリカ一帯に広まりました。とくにマリにおいては、北部を除き、ほとんどの村でニームの木を見られるほど広く分布しており、マリの「国の木」にもなっています。硬い木で日蔭を作る木として重宝されていますが、奇跡をもたらすとされる実や葉もほとんど使われず破棄されています。もっとも注目されている忌虫作用、抗菌作用をもつ成分は実にあるとされ、通常はそれを砕いて搾った油(ニームオイル)や砕いたペーストや搾りかす(ニームケーキ)などが農業や虫よけに使われています。ニームオイルをマリの村で作る場合、原材料はタダで入手できるといえます。これは経済的な余裕がない現地の人々にとって、自力で実行が可能な理由になっています。
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◆ 具体的な方法
マリの首都バマコから東北に230km離れた地方都市セグー近郊の、人口350人の村に7月初めから10月末までの4ケ月間、蚊の発生場所、人間の住む場所に、毎週2回ニームオイル、ペースト、ニームケーキを撒布、投入し、蚊の発生状況とマラリアの患者数を前年のデータや近くの同規模、同条件の村と比較し、効果を測定する。結果の測定、報告書作成は、現地の医者と国のマラリヤ対策計画
Programme de lutte contre le Paludisme と協力して行うことになっています。
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村の若者14人でチームを作り、7月初めから全戸、計250部屋にニームオイル50倍水溶液を手持ちポンプで週2回撒布。64ケ所の排水口には毎週1回ニームケーキを投入しています。
プロジェクト期間中にニームオイルやニームペースト、ニームケーキの自分たちで作る方法を指導します。それによって外から資材をもらわなくとも、自力で材料を入手できるようにします。(ニームオイル製造トレーニング)
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◆ 今後の展望
9月初めの中間点でも目に見える効果が表れているといいます。10月末で撒布終了後、結果をまとめ、効果が確定されれば、マリの他の村、あるいはニームが生育している他のアフリカの国にも同様のプロジェクトを広めていきます。ニーム製造のトレーニングを各所で行い、自力でニーム撒布ができるようにします。さらにニームの効果を宣伝し、ニームのない村に、ニームを販売し、ニームの流通、普及を促進させます。そのことで村の現金収入を増やし、経済を活性化させます。
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