アフリカ友の会

第3回 NGOアフリカ友の会からの現地報告   「中央アフリカ共和国の話あれこれ

721日より、2ヶ月の予定で中央アフリカ共和国に来ています。

この国は、北緯3-10度に位置し雨季は、4月から11月頃までです。毎年7-8月はバンギに滞在しますが、今年は特に雨量が多いようです。8月中旬には、隔日に大雨が降りました。街の一部は、冠水した地域がありましたが、被害はなかったようです。

 ボサンガ市(首都から北へ約300キロ)では、大雨で家が崩壊し3名が死亡、1500名が家を失い飲料水・食糧・避難所がないとラジオで緊急支援をよびかけていました。一般の家は、日干し煉瓦で造られており、大雨が続くと、日干し煉瓦は水を吸い屋根の重さで崩壊します。

今年の大雨は、この国だけではなくチャドやニジェールなどでも水害が出ています。日本は記録的な暑さが続いているようで、溶けそうに暑いとのメールが届きます。世界的に異常気象で、地球が温暖化でコントロールを失ったかのように思います。



 この国に対する、中国の援助には目を見張ります。2008年に2万人収容のスタジアムが完成。2年がかりで中国友好病院の増築改装が終わり5月にオープンしました。ボカサ皇帝時代に着工し30年余り放置されていた大型ホテルの再建が行われており完成がまじかです。さらにバンギ市に隣接するビンボ地区に新しい病院を建設中です。中国の援助は人目につく大型の建築物が多く、次はどのような援助が始まるか興味しんしんです。

一方、日本の援助も始まりました。今年の4月から、バンギ市内に十一の小学校の建設が始まりました。その学校建設のために7名の日本人が来られています。2003年の内乱で政権が交代して以来、日本の援助は中止、大使館の閉鎖などでこの国から日本人が去ってゆきましたが、援助再会で、日本人が増え、日本人との交流という楽しみが増えました。

 825日から新型インフルエンザ(H1N1)の予防接種が5日間の予定で始まりました。看護師・助産師のほとんどが動員され、診療所や産院では休日体制をとっています。対象は、6ヶ月以上5歳未満の子ども、妊娠5か月以上の妊婦、慢性疾患の患者(HIV感染者、糖尿病など)、医療関係者、軍隊及び警察官に限られています。この国では、新型インフルエンザの流行は聞いていません。

人々はこの病名すら知らないようですがが、ラジオや酋長による住民啓発が効を奏して、地域で数箇所設置されている予防接種実施所には住民がつめかけています。WHO(世界保健機構)の援助で、無料で実施しています。

日本では、昨年の5月頃には新型インフルエンザの患者発生でパニック状態が起きたことを思い出しました。昨年はタミフル(特効薬)持参でバンギに来ましたが、今年は新型インフルエンザのことは、全く気にもかけずに薬も持参しませんでした。

 予防接種も必要ですが、まず国民に新型インフルエンザについての知識を教えることが重要だと思います。 私が、大好きなパパイア、グレープフルーツのシーズンがやってきました。毎日、美味しいフルーツに舌鼓を打っています。

  2010827    アフリカ友の会   徳永瑞子